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天安門事件の例の「タンクマン」の件ね。
また何か俺に不利なネタでも出してきたのかと一瞬ドキッとしたけど。
そういう方向にもって行きたかったのは分かるんだけど、結局最後まで見て確信した。
これは「陰謀論」のレベル。
確かに中国共産党は、外国人ジャーナリスト達が宿泊する部屋を把握していたかもしれない。
そして、タンクマン事件はその宿泊施設街の目と鼻の先で起きた。
でもね。
これを受けた中国高官は、「あれは男が戦車を止めたことが重要なのではなく、戦車が男を轢かなかったことが重要なのです」と言ったんでしょ?
よ~く考えて。
これ、中国にプラスになります?
まぁ俺の方も推測に過ぎないんだけど。
広場は事件の2時間前に完全に制圧されてたんでしょ?ということは、おそらく戦車隊は市民の抵抗があるとは全く考えてなかったはず。だから動揺したんだよ。
以前のドキュメンタリーの解説によれば、天安門事件での市民への銃撃は、ほとんど偶発に近い形で起きた文字通りの「事件」だったと言う。そりゃ解放軍だって、自国民を手にかけることには抵抗があるだろうよ。
あの事態の報告を受けて中共側の要人は青ざめたと思うよ。だって、TV中継こそ締め出したものの、北京にはまだ外国人ジャーナリストが大勢残ってただろうから。その目の前で、人民解放軍がよりによって自国民に銃口を向けたとなれば、これはもう隠しようがない。歴史に残るスキャンダルになってしまう。
たぶん、夜が明けないうちに、各部隊に「銃は使うな」というお達しがあったはず。だから、翌日白昼のタンクマン現場の制圧には銃は使われなかった。もし使えばその様子もジャーナリストたちに報道されてしまう。
だから、このタイミングで戦車が男を轢かないアピールをすることには何の意味もない。中共としては、その後の方針が定まるまでは余計なことは一切せず沈黙しなきゃいけないタイミングだった。それを、わざわざ自分から話題作るかね?後にインタビューに答えた江沢民だって、「男の勇気を認めるか?」と質問されて言葉を濁してたでしょ。
世界中にあんな光景見せたら、戦車が男を轢かなかったことなんかより男が体張って戦車を止めたことのほうが英雄的行為として映ってしまう。
「あれは男が戦車を止めたことが重要なのではなく、戦車が男を轢かなかったことが重要なのです」というコメントは、苦し紛れに逆手に取ったんだと思う。番組の流れでぼーっと見てるとあれも仕込みなんじゃないかとうっかり思っちゃいそうだけど、注意深く観察すれば分かる。
基本、ハプニングだね。考えすぎ。
そっちから陰謀論振るとは珍しい。
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今回は俺の正当防衛だよね。