俺は、さんざん恋路を邪魔されて、とうとう全ての可能性を失った。
しかし、それと同じ事をして復讐したいとは思わない。
人間関係とは一人で成立するものではないからだ。
だが、そのために全ての仕打を水に流すことはできない。
俺は、天寿を全うすればおよそ80年前後の人生のうち、30年の月日で6~7割の時間を割いて
今の才を築き上げた。
6~7割だ。
バイトをしている時もそうでない時も、全ての物事をヒントに変えて成長しようと没頭してきた。
そうやって築いた才だ。
これを使ってする仕事には、作業にかかった時間以上のものが込められている。
それを毟り取った挙句にゴミ呼ばわりするようなクソにくれてやるような部分は微塵も存在しない。
君たちが大事に思う者の作品と同じものが、俺の作品にもまた込められている。
これに対し、初めから扱いに差をつけられた仕打は、俺は忘れることはできない。
俺は必死に、毒にはなるまい、薬たれと思って懸命にひたむきに作品製作に向き合ってきた。
どんな紆余曲折があろうと、汚点があろうと、この事実には一点の曇りも無い。
その頑ななまでの意志が、およそ失われてしまった。
失った可能性や気持ちを返せと言っても無理だろう。
だが、何のけじめもなしでは、もはや情熱を取り戻すことは不可能だ。
君たちが俺をいかに子供扱いしようと、俺に残された時間は、もう半分以下なのだ。
それが現実だ。
目先の問題ではなく、現実と向き合ってくれ。
誰かがやる。
確かにそうだろう。
だが、理由はどうあれ、それでも君たちは実行したんだ。
そのツケを、俺が払うことはない。
どだい、今この時を生きてるだけで幸運なんだ。
これ以上のものを失わない限り、それ以上は求めまい。
だが、生きてる以上のものを求められるなら。
あとは自分で考えてくれ。
PR