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どんな戦争でも、兵器は常に最適な用途に使われるとは限らない。
第二次世界大戦中、独軍では上層部から前線にお達しがあった。
「対戦車砲を対歩兵用途に使うな」。
前線の兵が相手が歩兵でも勝手に対戦車砲を使ってしまう。砲の寿命は発射弾数で決められてるので、対歩兵で使いすぎると肝心の敵戦車が出てきた時に使えないということが起こる。戦車が急増した時代とはいえ、構成比率で歩兵より多いということはないからね。
ゲームとかだと、野砲のHEは装甲目標に対して使えないでしょ。APは逆に対歩兵に使えない。
そして、航空機相手にはどちらも使えない。
でも実際には、野砲も対戦車砲も対空砲も同じ大砲で原理は同じだから、不得手な用途にも使って使えないことはないんですよ。むしろ、目前に敵兵が迫ってたらあるものは何でも使いたくなるのが人情というもの。
第二次世界大戦当時は、軍が組織的に規制しないと兵は勝手に用途外に使ってしまう時代でした。ゲームの感覚とだいぶ違う。
「行間」の読み取り方が違うんです。
「使うな」という指示はあったかもしれない。それでも「使った記録がない=使わなかった」じゃないの。「使うな」という指示があったらなおのこと記録に残らない。
それでも、使えるものを使わなかった訳がない。軟目標に使ったのなら、敵戦車にだって使ったはず。単に、「戦車を選んで攻撃する」ということが無かっただけでしょう。37㎜ともなれば搭載弾数少ないだろうから、効果が高い目標を優先した可能性はある。それでも工夫次第で使えることに変わりはない。一方12.7㎜では歯が立たないわけだから。
P-39が、対空で一般的なソ連機より頼りになる上に対地攻撃力もある点で重宝されただろうことは個人的に間違いないと思っている。実際、アフリカで傭兵として働いた搭乗員が、MiG-23/27の長所について「(F-16と比較して)MiG-23/27は機関砲が23㎜なので機銃掃射にも威力があった」と証言している。
ゲームはね、用途外に使えない仕様にして、極力用途外に使われない「状況」を再現してるんです。本当に使えなかった訳でも、使われなかった訳でもない。
記録に残らない部分は推測するしかないんだよ。
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