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冷戦が崩壊した90年代初頭に、米軍には「アヴェンジャー」という汎用高機動車にMANPADSを搭載した兵器が登場した。もうあの時点で、攻撃ヘリを強襲に使うのは危険だということは分かってたはず。ウクライナ侵攻でロシアがやってることは、米国が湾岸・イラク戦争でやったことの後追いなんだよ。
90年代初頭だよ?
もう30年前だよ。
今世紀に入ると「攻撃ヘリ無用論」などと言うものが出てきたが、これも他の「無用論」同様に、チェリーピッキングで飾り立てたイカサマ臭い理屈だった。
個人的には、攻撃ヘリの需要はまだ細々と残ってはいると思う。攻撃ヘリの根本として、「地上戦では直協航空支援がある方が断然有利」という原則があって、いかにMANPADSが進歩してるとはいえこの原則が変わってしまうわけではない。そこが分かってれば、MANPADSの前でいかに危険だろうとも使い道がなくなるわけではない道理も分かるはずなんだが。
もっとも危険であることにも変わりはなく、これまで以上に奇襲に特化するか、さもなくばガンシップにして完全に地上兵器扱いする以外に道はないだろう。
日本は敵の地上戦力が突然侵攻してくるような事態は考えにくいので、汎用輸送ヘリ少数を緊急時にガンシップ化できるようにしておけば、あとは基本無人機を使う方向でいいだろう。
ね。
いかにAH-64が規格外の贅沢品か分かるでしょう?
第四世代の戦闘攻撃機が1機100億だよ?攻撃ヘリに70億も出してたら軍事行政にならんでしょ。
戦車なんかはある意味楽なんだよ。予算の範囲内で、より強く固く作ればいいだけだから。問題は16MCVみたいに、ある程度性能を抑えても数を揃えたい装備。ちょっとでも防御力が甘いとすぐ「人命軽視」だのなんだのと叩かれる。
限られた予算の範囲内で国防力を整備するには、強くて高いものだけじゃ足りないんだよ。防御力が一線級に及ばない汎用の装備だって、戦略全体の中では必要になってくる。それを一線級と比較して「防御力がザル」とかなんとかこき下ろしてたら戦略が成り立たない。
一線級の戦車は、たとえ全滅しようとも矢面に踏みとどまって戦うのが役目。これに対して二線級は、戦い方を工夫することで主力の不足を補うのが役目。
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