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もうこのぐらいの歳になるとね、色んな事が見えてくるのよ。
例えば、個々の選手のスペックって、実際に自分の目でプレーを何回も繰り返し見て、人間的にも理解を深めて、それからじゃないと量れないのね。代表監督とかになってくると、一人一人の選手に毎回そこまで時間を割けない。どうしてもVTRを早送りで見たりデータで判断するような場面が出てくる。それでも全部の選手に目を通してるのはまだいい方。
選手見るにも時間がかかるし、ましてワールドカップくらいの規模の大会になってくると、出す側の準備もかなりの水準が求められる。特に戦術面での浸透度なんかは、試合数が限られる代表チームではどうしても成熟に時間がかかる。
そういう前提とスケールで見てるから、俺は一つの試合の勝ち負けでいちいち騒ぐ気にならないのよ。
「一人ですんとばかりにすましかえってるのがかっこいいと思ってる」なんてのは、そいつ自身がすましかえってるとしたらその程度の動機でしかないということであって、べつに相手をよく理解して言ってるわけじゃない。何なら「自爆」と言ってもいい。
俺はただ騒ぎたくて便乗してるのと違うのね。競技としてオタク的に関心があるんであって。それは個々の感じ方の問題なんだから、いちいち干渉される謂れはないんでない?
そんな俺だって、野人・岡野が決勝ゴール決めた瞬間、見ず知らずの相手と手を取り合って喜んだ時代もあったさ。
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