https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20200902-00196407/
「中国が世界最大の海軍を保有」? 米国防総省
「最大」と言えば「最大」ですね。
ただ、量が最大であることだけでは戦力の脅威度は量れませんし、そもそも「強ければいい」というものでもありません。
むろん、「数が多い」ことは明確な基準のひとつです。
しかし、その「数」を構成する個々の要素が、どれほどの効率で戦力を発揮するかには、組織の構造によって大きな差があります。
個人的には、中国軍は、いくつかの要素ではもはや国際水準でのトップクラスに達していると思います。
ただ、全体としての効率を見ると、いま配備されている主要な装備の大部分は2000年代に開発されたもので、80年代に比べると技術水準は大きく進歩してるものの、一方で、90年代のロシア並みに効率化は遅れています。
そう考えれば、米海軍は、まだ「世界最強」の座は譲ってないと思いますし、だいぶ差があると思います。
というより、そもそもの米海軍自体、いまや理論を基準にすると効率が低下しつつあります。
「空母打撃群」をはじめとした「攻撃型装備」を維持する負担は、戦争が減ることで利益を還元しなくなるほど大きく圧し掛かります。
「米国に追いつけ追い越せ」という調子で、脇目もふらずに軍拡に邁進する中国海軍も、いずれ同じ憂き目を見ることになるでしょう。
かつての独ソが、互いの独裁者の意地と見栄のために、非論理的な重戦車の開発競争に陥っていったことを彷彿とさせます。
こういった戦力、装備というものは、大きな軍需産業の基盤の上に成り立っています。
ひとたびこういう基盤を作ってしまうと、軍需企業の多くは「高リスク高リターン」、つまり、「当たればデカいが、更新需要で一度でも外すと即死」というものですから、安易に削減できなくなります。
つまり、国家の向こう数十年という大きな視野から見ると、実は、いかにこの負担を軽く済ませるかが要点になってくるのです。