https://news.yahoo.co.jp/articles/8be75d9448b32c423c816ea83695facc1537925f
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ちなみに、「パラシュート説」は、生存説を否定するためのデマだと思う。
第一に、目撃証言はあっても映像などの証拠がないこと。これは、事故自体が偽装と疑われる理由と同じ。この事故も、事故調の報告で間接的に知る以外では証拠の一次資料が手に入らず真偽を検証できない。
第二に、どんなに事故機が墜落後激しく燃えたとしても、遺体の身元が分からなくなることはあっても遺体の痕跡を完全に消すことはできないこと。
遺体の身元が分からなくても、遺体であることさえ証明できれば「パラシュート説」は否定できる。「パラシュート説」が否定されれば、多くの人は生存説自体が否定されたように感じる。
ワグネルグループの絡む工作は、JFK暗殺事件やトランプ陣営の工作と共通点がある。
これらは、一見すると矛盾が多い出来が悪い工作のように見える。だが、そもそも考えてみて欲しい。陰謀を隠そうと思った時に、最も有効な手段とは何か。それは、
「出来の悪いハズレの陰謀論を多数出回らせること」。
「針を隠すには藁の中」というわけです。
彼らの工作は一見チャチに見える。不自然が多いから、多くの人が甘く見て陰謀を暴こうと自説を打ち出す。しかし、例えば不自然な点が多数指摘されるJFK事件は、発生から60年が経過した今でも真相は解明されていない。真相どころか、有力説というステージに達した説さえない。
トランプ氏が大統領だった時の数々の失言は記憶に新しいと思う。しかし、その内でトランプ氏の非が確認された言葉は意外に少ない。少なくとも、彼が大統領の1期を務める間は、陣営の論陣を崩すことは誰もできなかった。
ワグネルグループも、個々で見ればチャチな工作が多い。ウクライナが核兵器を密造してる疑惑を流したり、あるいはブチャでの虐殺を隠蔽しようとしたことについてもいま考えれば関与していたのかもしれない。
だが一方で、チャチなはずの工作に多くの人が騙され、絶大な影響力を誇ったことは事実だ。あるいはロシアの保守層の大部分にとってはそれでも十分な水準だったのかもしれないし、あるいは賛否を問わず誤った説を多数流布させることが彼らに利する計算だったのかもしれない。勝負の世界では、しばしば敵味方入り乱れる混戦を得意とする者が現れる。
ともあれ、多数出回る誤った説は、真実を見通す目を曇らせ、陰謀論を唱える勢力を多数に分散させる効果はあると言える。誤った説を取り上げて否定して見せれば、さも陰謀論全体が誤りであるかのように印象付けることができてしまうわけだ。
「見た目のチャチさは偽装で、実は高度な工作である」という解釈には説得力がある。